腸管出血性大腸菌感染症の予防
腸管出血性大腸菌感染症とは
腸管出血性大腸菌感染症は、ベロ毒素という毒素をだす大腸菌による感染症です。無症状や軽症で終わる場合もありますが、主に水様の下痢、激しい腹痛、血便、嘔吐や38℃台の発熱等の症状が現れます。中には溶血性尿毒症症候群(HUS)をひきおこし、小児や高齢者では致命症となるケースもあります。感染から発病までの潜伏期間はおおよそ3~5日です。
腸管出血性大腸菌感染症を防ぐには?
1.食品の保存や調理について
- 食材はよく洗いましょう。
- 腸管出血性大腸菌は、75℃、1分間の加熱(食品の中心温度)で死滅します。調理にあたっては十分な加熱を行いましょう。
- 食肉を生のまま食べることは控えましょう。
- 生肉などがふれたまな板、包丁、食器類は熱湯などで十分消毒しましょう。
- 調理した食品は早めに食べましょう。冷蔵庫、冷凍庫を過信しないようにしましょう。
2.飲料水の衛生管理について
- 井戸水などの生水は、必ず煮沸してから飲みましょう。
3.手洗いについて
- 帰宅時、調理前、調理中、食事前、用便後は手洗いを十分にしましよう。
- 調理中、食材を変えたときには必ず手洗いをしましよう。
- 動物との接触後は手を洗いましょう。
4.その他
- 保育施設等においては、日頃からの注意としておむつ交換時の手洗い、園児に対する排便後・食事前の手洗い指導の徹底が重要です。また、夏期は簡易プールなどの衛生管理にも注意を払う必要があります。
- 乳幼児が口に運ぶおもちゃなどは、きれいに拭き必要に応じて消毒をしましょう。
【手洗いの方法】
- 指輪や時計をはずす。
- 液体石けんを泡立てて、爪先にも気をつけて20秒以上もみ洗いする。
- たっぷりの流水ですすぐ。
- ペーパータオルか清潔なタオルでふく。(下痢をしている人は専用のタオルを使いましょう)