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更新日:2024年4月24日
定期の予防接種は、予防接種法により対象年齢や接種回数が定められています。受けていない予防接種がないか母子健康手帳でご確認ください。
(注)子どもの定期の予防接種は、霧島市が委託している医療機関での個別接種となり無料で受けられますが、接種可能期間を過ぎると全額自己負担となります。
予防接種名 | 標準的な接種開始時期 |
接種可能期間 |
接種回数 | 接種間隔 | |||
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ロタウイルス感染症 | ロタリックス | 生後6週から | 24週未満 | 2回 | 27日以上の間隔をあける | ||
ロタテック | 生後6週から | 32週未満 | 3回 | 27日以上の間隔をあける | |||
BCG(結核) | 生後5か月から | 1歳未満 | 1回 | ||||
B型肝炎 | 生後2か月から | 1歳未満 | 3回 | 2回目:1回目から27日以上の間隔をあける 3回目:1回目から139日以上の間隔をあける |
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ヒブ(インフルエンザ菌B型) | 生後2か月から | 5歳未満 | 初回接種月(年)齢により接種回数が異なる | ||||
小児の肺炎球菌(15価) | 生後2か月から | 5歳未満 | 初回接種月(年)齢により接種回数が異なる | ||||
五種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ・ヒブ) | 1期初回 | 生後2か月から | 7歳6か月未満 | 3回 | 20日以上の間隔をあける | ||
1期追加 | 3回目終了後6か月後 | 1回 | 初回3回終了後6か月以上の間隔をあける | ||||
四種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ) | 1期初回 | 生後2か月から | 7歳6か月未満 | 3回 | 20日以上の間隔をあける | ||
1期追加 | 3回目終了後1年後 | 1回 | 初回3回終了後6か月以上の間隔をあける | ||||
二種混合(ジフテリア・破傷風) | 2期 | 小学6年生以上 | 13歳未満 | 1回 | |||
MR(麻しん・風しん混合) | 1期 | 1歳から | 2歳未満 | 1回 | |||
2期 | 5~6歳で小学校就学前の1年間 | 1回 | |||||
水痘(みずぼうそう) | 1歳から | 3歳未満 | 2回 | 3か月以上の間隔をあける | |||
日本脳炎 | 1期初回 | 3歳から | 7歳6か月未満 | 2回 | 6日以上の間隔をあける | ||
1期追加 | 2回目終了後1年後 | 1回 | 初回2回終了後6か月以上の間隔をあける | ||||
2期 | 小学4年生以上 | 13歳未満 | 1回 | ||||
ヒトパピローマウイルス(子宮頸がん予防) | サーバリックス(2価) | 小学6年生以上 | 高校1年生まで | 3回 | 1月以上の間隔をあけて2回接種後、1回目から5月以上かつ2回目から2月半以上の間隔をあける | ||
ガーダシル(4価) |
3回 | 1月以上の間隔をあけて2回接種後、2回目から3月以上の間隔をあける | |||||
シルガード(9価) | 2回(1回目が15歳未満の場合) | 5月以上の間隔をあけて2回接種 | |||||
3回(1回目が15歳以上の場合) | 1月以上の間隔をあけて2回接種後、2回目から3月以上の間隔をあける |
(注)日本脳炎特例対象者
平成19年4月1日以前に生まれた人は、未接種分を20歳未満まで接種できます。
(注)委託医療機関での接種を受けるにあたっては、本市が発行する予防接種予診票が必要になります。予診票については、生後2か月に達する前に、2歳頃までに接種するものを一括して送付しています。
(注)予防接種を受けるにあたって、父母以外の方が同伴される際は、委任状が必要です。
紛失や他市町村からの転入で予診票をお持ちでない方は母子健康手帳を準備のうえ、健康増進課保健予防グループ【電話:0995-45-5111(内線2161・2162)】もしくはすこやか保健センターまでおこしください。(発行場所によっては事前予約が必要です。)
予診票の再発行等を各総合支所で希望される方は、電話にて事前予約をしてから母子健康手帳を持ってお越しください。
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発行場所 |
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要事前予約 |
福山総合支所市民生活課 |
要事前予約 |
霧島総合支所市民生活課 |
要事前予約 |
牧園総合支所市民生活課 |
要事前予約 |
横川総合支所市民生活課 |
要事前予約 |
溝辺総合支所市民生活課 |
月~金曜日 |
市役所健康増進課(国分)・すこやか保健センター(隼人) |
お急ぎの場合は、健康増進課とすこやか保健センターで即日発行できます。
(注)大人の定期の予防接種は、霧島市が委託している医療機関での個別接種となり、接種費用の一部を助成しています。
予防接種名 | 対象年齢 | 接種回数 | ||||
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高齢者の肺炎球菌(23価) (過去に接種をしたことがある人は対象外) |
接種時点で満65歳、接種時点で60~64歳で心臓、腎臓、呼吸器、免疫機能に身体障害者手帳1級程度の障害がある人 | 1回 | ||||
インフルエンザ | 接種時点で65歳以上、接種時点で60~64歳で心臓、腎臓、呼吸器、免疫機能に身体障害者手帳1級程度の障害がある人 | 1回 |
結核菌によって起こる感染症です。一般的には肺に起こる肺結核が知られています。日本では現在でも毎年約2万人の結核患者が発生しており、大人から子どもへ感染することもあります。抵抗力のない乳幼児が感染すると、肺だけでなく全身性の結核などになり、重い後遺症を残すことがあります。
BCGは牛型結核菌を弱毒化してつくった生ワクチンです。標準的な接種期間は、生後5~8か月で、回数は1回です。接種方法は、管針法といって、スタンプ式で上腕部2か所に軽く押し付けて接種します。接種後は、手や服が触れないように注意し、自然に乾くのを待って(約10分)から服を着せましょう。
接種後10日頃に接種した針のあとが赤く膨らみ、接種後約4週間頃に最も強くなります。その後は、かさぶたができて接種後3か月までには治るので、包帯をしたり、バンソウコウを貼ったりせず清潔に保ちましょう。副反応として、接種した側のわきの下のリンパ節が腫れることがあります。通常は、自然に治るので放置して様子をみて構いません。とても大きく腫れたり、化膿して自然にやぶれて膿が出たときは医師に相談しましょう。
<コッホ現象>
接種前に身近な人からうつるなど結核菌に感染した場合は、接種後通常よりも早い時期に接種した部分が赤く腫れたり、膿を持つことがあり、2~4週間でおさまることがあります。この現象は、既に結核に感染している子どもがBCG接種を受けたときに見られる反応で、コッホ現象といいます。コッホ現象と思われる反応が現れたら、速やかに医療機関を受診しましょう。
(注)母子感染予防のために抗HBs人免疫グロブリンと併用して、B型肝炎をクチン予防接種を受ける場合は、健康保険が適用されるため、定期予防接種の対象外となります。
B型肝炎ウイルスに感染をすると、感染した時期や健康状態によって、一過性の感染で急性肝炎となりそのまま回復する場合もあれば、そのまま感染している状態が続き(この状態を「キャリア」という)慢性肝炎となる場合もあります。一部劇症肝炎といって、激しい症状から命を落とすこともあるので注意が必要です。キャリアの一部の人は肝硬変や肝がんなど命に関わる病気を引き起こすこともあります。
B型肝炎ワクチンによる予防は、肝炎の予防というよりもウイルスの持続感染を防ぎ、将来発生するかもしれない慢性肝炎・肝硬変・肝がんを防ごうとすることが目的です。標準的な接種期間は、生後2~9か月で、27日以上の間隔で2回皮下注射した後、第1回目の注射から139日以上の間隔をおいて3回目を注射します。
10%前後に倦怠感や頭痛、局所の腫れ、発赤、疼痛等がみられますが、数日で回復します。
(注)母子感染予防のために抗HBs人免疫グロブリンと併用して、B型肝炎をクチン予防接種を受ける場合は、健康保険が適用されるため、定期予防接種の対象外となります。
ヒブは、咳やくしゃみを介して鼻や喉で増え、体内に侵入します。ほとんどは症状を起こしませんが、一部で血液の中に入り込み髄膜炎を起こします。ヒブによる髄膜炎は、発熱、頭痛、嘔吐、けいれん等の症状で始まり、重症化しやすく、てんかん・難聴・発育障がい等の後遺症が残ったり、命を落とす場合もあります。その他にも、中耳炎、副鼻腔炎、肺炎、敗血病など様々な感染症も起こします。
インフルエンザ菌は7種類に分類されますが、重症例が主にb型のため、ワクチンとしてb型が使われています。このワクチンは世界的に広く使われており、ワクチン接種により、血液や髄液から検出されるような重篤なヒブ感染症はほとんどみられなくなりました。1.標準的な接種期間は、生後2~6か月までに初回接種として27日以上の間隔をあけて3回接種後、追加接種を初回接種終了後7か月以上の間隔をあけ1回接種します。なお、初回2回目及び3回目の接種は、生後11か月までに行い、それを超えた場合は行いません。ただし、追加接種は可能です。2.生後7か月から11か月までに接種をした場合は、初回接種として27日以上の間隔をあけて2回接種後、追加接種を初回接種終了後7か月以上の間隔をあけ1回接種します。なお、初回2回目接種は、生後11か月までに行い、それを超えた場合は行いません。ただし、追加接種は可能です。3.1歳~4歳未満までに接種を開始した場合は1回接種となります。
接種部位の発赤、腫れ・しこり、発熱等がみられますが、いずれも軽く、数日中には回復します。
肺炎球菌という細菌によって引き起される病気で、この菌は子どもの多くが鼻の奥に菌を保有していて、せきやくしゃみなどの飛沫により伝播します。菌が体内に侵入すると、細菌性髄膜炎、敗血症、肺炎、中耳炎を起こします。肺炎球菌による髄膜炎にかかると、発達や運動障がい、難聴等の後遺症が残ったり、命を落とすこともあります。
子どもに重い病気を起こしやすい15種類の血清型について、子どもの細菌性髄膜炎などを予防するために作られたワクチンです。100か国以上の国々で使われ、ワクチンを接種することで細菌性髄膜炎等の病気を減少させることが多くの国から報告されています。1.標準的な接種期間は、生後2~6か月までに初回接種として27日以上の間隔をあけて3回接種後、追加接種として初回接種終了後60日上の間隔をあけて、1歳から1歳3か月の間に1回接種します。なお、初回2回目及び3回目の接種は2歳に至るまでに行い、それを超えた場合は行いません。また、初回2回目の接種が1歳を超えた場合、初回3回目の接種は行いません。ただし、追加接種は実施可能です。2.生後7か月から11か月までに接種を開始した場合は、初回接種として27日以上の間隔をあけて2回接種後、追加接種として初回接種終了後60日以上の間隔をあけて1歳以降に1回接種します。なお、初回2回目の接種は2歳に至るまでに行い、それを超えた場合は行いません。ただし、追加接種は実施可能です。3.生後1歳から2歳未満までに接種を開始した場合は、60日以上の間隔をあけて2回接種します。4.2歳から4歳に至るまでに接種を開始した場合は1回接種となります。
接種部位の発赤、腫れ、発熱等がみられますが、いずれも軽く1~3日で自然に回復します。
ジフテリア菌の飛沫感染で喉や鼻腔内に感染します。症状は、高熱、のどの痛み、犬が吠えるような咳、嘔吐などで、偽膜と呼ばれる膜がのどにできて窒息死することもあります。発病2~3週間後には、菌の出す毒素によって心筋障害や神経麻痺を起こすことがあるため注意が必要です。現在では国内の患者発生数は年間0が続いていますが、予防接種を続けていかないと再び流行する可能性があります。
百日せき菌の飛沫感染で起こります。普通のかぜのような症状ではじまり、せきがひどくなり、顔をまっ赤にして連続的にせき込むようになります。せきのあと急に息を吸い込むので、笛を吹くような音が出ます。乳幼児はせきで呼吸ができず、くちびるが青くなったり(チアノーゼ)、けいれんをおこすこともあります。また、肺炎や脳症などの重い合併症を起こしやすく、命を落とすこともあります。
破傷風菌は土の中に潜んでおり、傷口から人の体内に入ることにより感染します。菌が体の中で増えると菌の出す毒素によって、最初は口が開かなくなったり、けいれんを起こしたり、治療が遅れると命を落とすこともある病気です。また、菌の侵入部分は気付かない程度の傷の場合もあり、菌は日本中どこでもいるので感染する機会は常にあります。
ポリオウイルスは口から入り、咽頭や小腸の細胞で増殖します。増殖したウイルスは便中に排泄され、再び人の口に入り免疫力をもっていない人の腸内で増殖するというように、人から人へ感染します。ほとんどの人は症状が出ず、終生免疫(免疫が体の中に一生涯にわたって記憶され、その病気にかからないこと)を獲得します。症状が出た場合、ウイルスが血液を介して脳や脊髄へ感染し、麻痺を起こすことがあります。ポリオウイルスに感染すると、かぜ様の症状があり、発熱を認め、続いて頭痛、嘔吐があらわれます。一部の人では、手足の麻痺が起こり、その麻痺が永久に残ることもあります。また、麻痺症状が進行すると、呼吸困難により命を落とすこともあります。
ヒブは、咳やくしゃみを介して鼻や喉で増え、体内に侵入します。ほとんどは症状を起こしませんが、一部で血液の中に入り込み髄膜炎を起こします。ヒブによる髄膜炎は、発熱、頭痛、嘔吐、けいれん等の症状で始まり、重症化しやすく、てんかん・難聴・発育障がい等の後遺症が残ったり、命を落とす場合もあります。その他にも、中耳炎、副鼻腔炎、肺炎、敗血病など様々な感染症も起こします。
四種混合は病原性を無くした細菌やウイルスを使う不活化ワクチンと細菌の産生する毒素を取り出し、免疫をつくる能力は持っているが毒性をなくしたトキソイドの混合ワクチンです。標準的な接種期間は、2か月から開始し、1期初回接種は20日以上の間隔をあけて3回接種後、6か月以上の間隔をあけて(標準的に1歳~1歳半の間に)追加接種を1回行います。また、2期として11~12歳児(小学6年生)に二種混合を接種します。確実に免疫をつくるためには、決められた間隔どおりに接種を受けることが大切ですが、万一間隔があいてしまった場合でも、はじめからやり直したりせず、かかりつけ医に相談するようにしましょう。
注射部位の発赤や腫れ、しこりなどの局所反応が主で、しこりは少しずつ小さくなりますが、数か月残ることもあります。
麻しんウイルスの空気感染によって起こる病気で、感染力が強く、予防接種を受けないと、ほとんどの人がかかる病気です。主な症状として、発熱、咳、鼻水、目やに、発疹があります。最初の3~4日間は38℃前後の熱で、一時おさまり、また39~40℃の高熱と発しんが出ます。高熱は3~4日で解熱し、次第に発しんも消失します。主な合併症として、気管支炎、中耳炎、肺炎、脳炎があり、まれに亜急性硬化性全脳炎(SSPE)という慢性に経過する脳炎が発生します。はしかは、医療が発達した先進国であっても、かかった人の約1000人に1人が命を落とすとても重症の病気です。
風しんウイルスの飛沫感染によって起こる病気で、潜伏期間が2~3週間あります。主な症状は、軽いかぜ症状で始まり、発しん、発熱、首や耳の下のリンパ節の腫れ、目の充血等があります。合併症として、関節痛、血小板減少性紫斑病、脳炎などがあり、大人になってからかかると重症になります。妊娠初期の妊婦がかかると、先天性風しん症候群と呼ばれる、先天性の心臓病、白内障、聴力障害、発育発達遅延などの障がいをもった子どもが生まれる可能性が高くなります。そのため、女性は妊娠前に予防接種を受けておくことが大切で、男性も、風しんにかかって周囲の妊婦に感染させないために、風しんの既往の確認や予防接種について考慮する必要があります。
麻しん(はしか)ウイルス及び風しんウイルスを弱毒化してつくった生ワクチンです。1回の接種で95%以上の子どもは免疫を得ることができますが、つき損ねた場合の用心と、年数が経って免疫が下がってくることを防ぐ目的で、2回目の接種(第2期)が行われるようになりました。標準的な接種期間は、第1期は1歳から2歳未満、第2期は小学校就学前の1年間です。輸血又はガンマグロブリン製剤の投与を受けた人は、麻しんに対する抗体のためワクチンの効果が減弱する可能性があるため、接種時期はかかりつけ医に相談しましょう。
主な副反応は発熱と発疹で、注射部位の発赤や腫れ、しこりなどの局所反応、じんましん、リンパ節の腫れ、関節痛、熱性けいれんなどがみられます。
水痘帯状疱疹ウイルスの空気感染、飛沫感染、接触感染によって広がる、最も感染力の高い病気の一つです。潜伏期間は2週間程度で、特徴的な発疹と発熱が主な症状です。発疹は、顔、胸や腹などに次々と現れ、まず紅斑(皮膚の表面が赤くなること)から始まり、水ぶくれ、最後はかさぶたになって治るといわれています。通常は1週間程度で自然に治癒しますが、まれに脳炎や肺炎、肝機能の異常を伴うこともあります。
水痘帯状疱疹ウイルスを弱毒化してつくった生ワクチンです。1回の接種をした人のうち、20%は後に水痘にかかるといわれていますが、重症の水痘は予防することができ、2回の接種で軽症の水痘も含めてその発症を予防できると考えられています。標準的な接種期間は、1歳から3歳に至るまでのお子さんで、1回目の接種を行い、3か月以上、標準的には6月から12月までの間隔をおいて2回目の接種をします。
一定の頻度で見られる副反応については、発熱、発しんがみられ、まれに局所の発赤や腫れ、しこりがみられます。
日本脳炎ウイルスの感染で起こります。人から人に感染するのではなく、ブタ等の体内でウイルスが増加し、そのブタを刺した蚊が人を刺すことによって感染します。7~10日の潜伏期間後、高熱、頭痛、嘔吐、意識障害、けいれんなどの症状を示す急性脳炎になることがあります。日本脳炎の発生は、西日本地域が中心で、ブタにおける流行は6月~10月頃まで続き、地域によっては80%以上のブタが感染します。以前は、小児を中心に発生していましたが、最近では、予防接種を受けていない人や高齢者にも患者が発生しています。感染者のうち、100~1000人に1人が脳炎等を発症し、脳炎のほか、髄膜炎や夏かぜの様な症状で終わる人もいます。脳炎の致死率は約20~40%といわれており、治ったあとに神経の後遺症を残す人が多くいます。
平成21年6月から使用されている乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンは、日本脳炎ウイルスをホルマリンなどで毒性をなく(不活化)して精製したものです。予防効果は約80%と推定されており、接種回数が多くなるほど抗体保有率は高く、高い抗体価を持つ人の割合が増えることから、1~2回の接種では不十分で、3回以上接種し基礎免疫を獲得することが重要です第1期の対象年齢は、生後6月から生後90月になるお子さんですが、標準的な接種方法は、3歳に達したときから4歳に達するまでの期間に6日から28日までの間隔をおいて2回、2回目の接種からおおよそ1年以上間隔をあけた、4歳に達した時から5歳に達するまでの期間に1回接種します。第2期の対象年齢は9歳以上13歳未満のお子さんで、標準的な接種方法は、9歳~10歳児(小学4年生)で1回接種します。
主な副反応は、発熱、咳、鼻水、注射部位の発赤・腫れ・発しんで、これらの副反応のほとんどは接種3日後までにみられます。
子宮頸がんのほとんどは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因で引き起されています。粘膜の接触による性交渉の感染と考えられ、すべての女性の約80%が一生に一度は感染すると報告があるほど、ごくありふれたウイルスです。HPVは100種類以上のタイプがありますが、子宮頸がんの約50~70%は、HPV16、18型感染が原因とされています。HPVに感染しても、多くの場合ウイルスは自然に検出されなくなりますが、一部が数年~数十年間かけて子宮頸がんを発症します。
現在、2価(サーバリックス)と4価(ガーダシル)と9価(シルガード)の3種類のワクチンがあります。いずれのワクチンも、HPVの中でがん化しやすい高リスク型のうちの16型と18型の感染を予防する効果があります。また、HPVの中で低リスク型に分類される6型と11型は、尖圭コンジローマの発症原因となっており、4価ワクチンにはこれらの感染を防ぐ効果もあります。また9価ワクチンには、子宮頸がんの原因となる31型、33型、45型、52型、58型のHPVの感染を予防する効果も期待されます。このワクチンは、初回性交渉前の年齢層に接種することが推奨されており、すでに今、感染しているHPVを排除したり、子宮頸部の前がん病変やがん細胞を治す効果はありません。また、妊娠していることが明らかな場合は接種できません。標準的な対象年齢は、13歳となる日の属する年度の初日から16歳になる日の属する年度までで、2価ワクチン(サーバリックス)は、初回接種から1月後に2回目、初回から6月後に3回目を接種します。予定通り接種できない場合は、2回目の接種は初回から少なくとも1月以上、3回目の接種は1回目の接種から5月以上、かつ2回目の接種から2月半以上の間隔をあけて接種します。4価ワクチン(ガータシル)は、初回接種から2月後に2回目、初回から6月後に3回目を接種します。予定通り接種できない場合は、2回目の接種は初回から少なくとも1月以上、3回目の接種は2回目の接種から3月以上の間隔をあけて接種します。9価ワクチン(シルガード)は、初回接種が15歳未満の場合、初回接種から6月後に2回目を接種します。予定通り接種できない場合は、2回目の接種は初回から少なくとも5月以上の間隔をあけて接種します。初回接種が15歳以上の場合、初回接種から2月後に2回目、初回から6月後に3回目を接種します。予定通り接種できない場合は、2回目の接種は初回から少なくとも1月以上、3回目の接種は2回目の接種から3月以上の間隔をあけて接種します。3種類のワクチンの互換性に関する安全性・有効性等のデータが存在しないため、同一ワクチンを3回続けて接種してください。
ワクチン接種後、注射部位の痛み、発赤、腫れ等が高い頻度で現れます。他に、発熱、頭痛、胃腸症状等が現れることがあります。また、血管迷走神経反射による失神が現れることがありますので、接種後30分は座って医療機関内で様子を見てください。
インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。感染した人の咳やくしゃみにより空気中に広がったウイルスを吸い込む、もしくは手に付着したウイルスが鼻や口の粘膜を通して体内に入り感染します。インフルエンザの症状は、38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛等全身の症状が突然現れ、のどの痛み、鼻汁、せき等の症状も見られます。普通のかぜに比べて全身症状が強く、気管支炎や肺炎を伴う等、重症になることもあります。
インフルエンザワクチンは毎年、流行予測により選定される、A型株2種類、B型株2種類の計4種類のウイルス株で構成された4価ワクチンです。重症化や合併症の発病を予防する効果は証明されており、高齢者については、接種しなかった場合に比べて死亡の危機を5分の1に減少させることが期待できます。
主な副反応は接種部位の発赤、腫れ、痛みが接種者の10~20%に起こり、全身反応としては、発熱、頭痛、悪寒、倦怠感などが接種者の5~10%に起こりますが、いずれも通常2~3日でなくなります。その他、重い副反応として、ギラン・バレー症候群、急性脳症、急性散在性脳脊髄炎、けいれん、肝機能障害、喘息発作、紫斑などが報告されています。
肺炎球菌という細菌によって引き起される病気で、この菌は主に気道の分泌物に含まれ、唾液等を通じて飛沫感染します。肺炎は日本人の主な死因のひとつで、肺炎によって亡くなる方のほとんどが65歳以上の高齢者です。特に心臓や呼吸器に慢性疾患のある方、腎不全、肝機能障がい、糖尿病の方等は、肺炎にかかりやすく重症化しやすい傾向があります。
肺炎球菌感染症で高頻度に認められる23種類の肺炎球菌を培養し、殺菌して精製した不活化ワクチンで、肺炎の予防や、かかっても軽い症状ですむ効果が期待できます。
主な副反応は接種後に接種部位の発赤、腫れ、痛みが接種者の5%以上に起こり、全身反応としては、発熱、頭痛、悪寒、倦怠感などが接種者の1~5%未満に起こりますが、いずれも通常2~3日でなくなります。その他、まれにアナフィラキシー様症状や血小板減少症、ギラン・バレー症候群、蜂巣炎様反応等が見られることがあります。
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